進化の地図帳

「進化」の地図帳

「進化」の地図帳

一見、動物に関する雑学の寄せ合わせに見えるかもしれないが、この手の本の中で間違いなく傑作。動物って、TVにせよ本にせよ科学的な記述を犠牲にしなくてもけっこう一般受けするおもしろいものになるのだから幸せなジャンル。実際、動物行動学なんて、トリビアネタの宝庫なんだから。誰だったかわすれたか、雑学といのは、何かを体系的に学ぶ過程で得た副産物にすぎない、といっていたがわざわざ雑学の本読むなんてなんて時間のもったいないことだと思う。

ヒトは食べられて進化した

ヒトは食べられて進化した

人類の祖先は勇敢な狩猟者ではなかった.トラ,ライオン,ヒョウ,ピューマ,クマ,オオカミ,ハイエナ,ヘビ,ワニ,ワシなど数々の肉食動物に補食されていた脆弱な生き物だった.本書は,化石証拠と霊長類研究の成果などをもとに,多くの人がもち続ける「人類=狩猟者」のイメージを徹底的に打ち破り,新たな初期人類像を描きだす.狩るヒトMan the Hunterから狩られるヒトMan the Huntedへ,人類史の常識を覆す衝撃の進化論がここに結実!
霊長類学者・山極寿一氏による巻末解説「人類の過去はまだ不思議な謎に満ちている.本書のように,思いがけない発想によって人類の進化史を読み解き,それを現代に生きる人間の姿に重ねてみることによって,私たちのこれからの可能性も開けてくるのではないだろうか.」(抜粋)

これが定説になったわけじゃないが、現在の人の性質は、狩猟生活時のなごりだ〜的な説明がいかに一面的見方かわかる。

15歳の寺子屋 「フラフラ」のすすめ

15歳の寺子屋 「フラフラ」のすすめ

益川本が相次いで出ている。たしかにこの人なかなかおもしろい。正直立ち読みだったのでこの本だったかわすれた。エジソンは電気について体系的な知識がなかったために直感でわかりやすい直流にこだわり、体系的な知識に基づいて交流を売り出したライバル会社に負けた、というエピソードが印象的だった。