血液型性格診断〜抗うことのできない空気〜

http://d.hatena.ne.jp/sunafukin99/20090209/1234177774
すなふきんさんとこ経由


日本の「血液型性格診断」ブーム、米国でも強い関心を集める
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090209-00000000-sh_mon-bus_all

血液型と気質の関連を科学的な研究対象にしようとする試みは国内で1900年代前半に当時の医師らによって行われていたが、結果的に科学的に差異が認められなかった経緯がある。しかし血液型関連の書籍が多数出版され、またテレビなどのマスメディアでもさかんに報道されてきたため信じる人も多く、携帯サイトをはじめ、血液型占いに関連したコンテンツが数多く流通するなど一つの市場を形成している。

マスメディアにしては珍しく?一応科学的根拠は否定している。


  血液型性格診断の特徴は、他の疑似科学と違ってそれがひとつの空気を形成しているところだ。
 
この空気を形成している人たちをわけてみると、大きく3種類に分かれるだろう。
  

・熱血信仰派(積極的支持)
・コミュニケーションツール派(消極的支持)
・不可抗力派(非支持)


 もちろん、消極的支持者は、コミュニケーションツールだから支持してる人ばかりではないが、一番多そうなので代表させた。

 実は一番たちが悪いのは、消極的支持派なのではないか。熱血信仰者はまわりを見回してもそこまでいるわけでもないし、いてもそれだけなら、細木数子の支持者みたいなもんでそこまで全体に影響をあたえないはずだ。
 血液型診断が、風水や細木数子とか水伝と大きく異なるのは、消極的支持派の多さだろう。
科学的に間違ってると指摘すると、たいていやや怒り気味に「そんなの知ってるけどコミュニケーションに役立つじゃん。しらけること言いやがって」てな反応を返す人たちのことだ*1。TAKESANが指摘するように、実際まったく信じてなかったら自分から会話に出すはずがない。


  そうして、血液診断支持派は多数となり一つの空気を形成する。
その結果、生まれるのがすなふきんさんのように支持してないのに抗えない不可抗力派だ。
この状況で、「いや、でも科学的根拠ないっしょ」とはなかなかいえないもの。実際、熱血派とはそこから議論になるのでそんなにまずくない。消極派は、なまじ知識がある(と思ってる)だけに議論などしようとせず、「空気の読めないやつ」の烙印を押しにかかる。



こうして今日も私は、血液型をきかれてにこやかにこたえるのである。

(追記)
菊ログで英語版をみたら、

http://hosted.ap.org/dynamic/stories/A/AS_JAPAN_IN_THE_BLOOD?SITE=TXDAM&SECTION=HOME&TEMPLATE=DEFAULT

The theory was imported from Nazi race ideologues and adopted by Japan's militarist government in the 1930s to breed better soldiers. The idea was scrapped years later and the craze faded.

It resurfaced in the 1970s, however, as Masahiko Nomi, an advocate with no medical background, gave the theory mass appeal. His son, Toshitaka, now promotes it through a private group, the Human Science ABO Center, saying it's not intended to rank or judge people but to smooth relationships and help make the best of one's talents.

yahooニュースの方と比べてみるとおもしろい。

血液型と気質の関連を科学的な研究対象にしようとする試みは国内で1900年代前半に当時の医師らによって行われていたが、結果的に科学的に差異が認められなかった経緯がある。しかし血液型関連の書籍が多数出版され、またテレビなどのマスメディアでもさかんに報道されてきたため信じる人も多く、携帯サイトをはじめ、血液型占いに関連したコンテンツが数多く流通するなど一つの市場を形成している。

*1:不可抗力派な私はもちろん間違ってるなどと指摘できませんorz