鳩に人格はあるか

ある人にきかれたので、人格の定義によると思うけど、といったら「行動傾向の差をもたらす、こころと身体とを統合する精神のうんたらかんたら」というこよくわからないものだったので、「個体毎の行動パターンとか脳構造の差とかあるんじゃん」、とかその場で答えといたが、答えになっているやら。
 人格を「ヒトの人格」とらえるならば、動物には人格はない。*1一方で、動物の行動を人間が似たような行動をとった時の類推で擬人化してとらえることはできる。が、類推に過ぎないよなと思っていて本家の人格心理学を調べていたら、


人格心理学の目的(1) 人格心理学は、行動・感情・認知などのスタイルとして観察可能な表出された傾向としての個人差を研究する
人格の意味 ・エージェント(agent)行為主体 個人の行動の原因としての人格概念 ・構成概念 個人の行動を説明するための道具

人格心理学 04
観察可能で、構成概念として「個体」の行動の原因として想定できるものなら、動物にもあるといえそう。

こころや精神でも

私どもに言わせれば個人の脳の働きを<行動>と言い、<こころ>と言い、<精神>と言い、心も行動も精神も実は同じ脳の働きなのです。行動という時には環境刺激を次元化し、同じく次元化された反応との対応関係をあきらかにします。こころというときにはほとんど次元化されていない環境刺激とこれまた次元化されていない反応との対応関係を類推し解釈するのです。

久野熊弘の日記
やっぱ、こころ=脳=行動なわけで、そうした差の傾向を人格といってもいいんじゃないのか

*1:はい、パクリです